高校野球を見ているとしばしば使われる、臨時代走。
でも、プロ野球では見ることがありません。
この記事では、臨時代走のルールやその使いどころについて詳しく解説し、臨時代走が高校野球の試合においてどれだけ重要な役割を果たしているかを探求します。
野球ファンや新たに興味を持ち始めた人々にとって、臨時代走が野球の戦術的な魅力の一部であることを理解し、楽しむ手助けとなることでしょう。
臨時代走とは？
臨時代走は、バッターランナーまたはランナーが負傷した場合など、治療が必要な場合に、その名の通り、臨時で起用される代走のルールです。
ただし、臨時代走を適用するかどうかは、審判の判断に委ねられます。
負傷などによる治療のため、試合の中断が長引くと審判が判断した場合のみ臨時代走を適用することが可能です。
このルールは公認野球規則には明記されていませんが、アマチュア野球においては高校野球や少年野球において、特別規則によって使用が認められています。
ただし、プロ野球においては利用することができません。
しかし、臨時代走を送った選手が再び試合に戻ることができるため、試合展開に大きく影響することがあります。
一時的に代走を利用することができるというルールを理解し、アマチュア野球における戦略に取り入れることが大切でしょう。
高校野球で臨時代走が採用される理由
選手の安全面を第一に考えつつ、運営にも影響を与えずにスムーズな試合進行を可能にするために、臨時代走を採用することがあります。
もし選手が負傷した場合、まずは手当をすることが必要です。特に頭部への死球などは再度プレーに復帰する前に安静にして様子を見ることが大切です。
しかし、地方予選から始まり甲子園大会まで連日3~4試合を消化する高校野球においては、毎日試合を行う必要があります。
もし臨時代走がなければ、選手が回復するまで試合が中断するため、試合の進行が大幅に遅れてしまいます。
そこで、臨時代走を採用して選手の回復を待ちつつ、試合を続けることができるようになりました。また、臨時代走のルールがあることで、選手が交代を嫌がることがあっても説得しやすい側面もあります。
つまり、臨時代走は選手の安全面を確保しながら、運営の課題も同時に解決するためのルールであると言えます。
臨時代走が必要な場面とは？
臨時代走は
- 打者が死球などで負傷し、治療が必要なとき
- 走者が負傷し、治療が必要なとき
で必要になります。
治療のための臨時代走は、試合中断が長引いた場合に適用されます。このルールは、どちらのチームであっても同じです。
試合中断が長引いたと判断した審判が、臨時代走を許可することができます。
誰が臨時代走として出場できるのか？
臨時代走に参加することは簡単ではありません。
臨時代走には厳密なルールが定められており、それに従って出場できる選手が選ばれます。
「臨時代走」は、すでに試合に出場している選手に限定されており、監督などが指名することは許されていません。
臨時代走に選ばれる条件は以下の通りです。
まず、次の打順を打つ選手の1つ前の打順を打つ選手が選ばれます。
しかし、もし1つ前の打順の選手が塁上にいる場合には、さらに1つ前の打順の選手が臨時代走に選ばれます。
また、ピッチャーは臨時代走に選ばれることはありません。
以上が臨時代走に選ばれる条件であり、ルールに則って選手が決定されます。
臨時代走を決めるのは誰？
審判が攻撃側の監督に臨時代走を使うか意思を確認のうえ、攻撃側監督が決定します。
臨時代走を使うときは、先述した「臨時代走になる選手」のルール通りに臨時代走者を決めます。
よって、守備側から臨時代走者を指名することはできません。
ちなみに高校野球の場合、最近は選手の安全面を重視して頭部に死球を受けた場合は必ず臨時代走を出しているようです。
臨時代走はいつまで続けるのか？
試合中に起こる様々な状況に応じて、臨時代走が必要になる場合がありますが、その臨時代走は3つのケースで終了します。
1つ目は、臨時代走者がアウトになった場合です。
2つ目は、臨時代走者が得点をした場合です。
最後に、そのイニングが終わるというタイミングが3つ目の終了条件となります。
負傷していた選手は、臨時代走が終了したところで、試合に復帰することができます。
いつでも好きなタイミングで戻れるわけではありません。
臨時代走に代走を送ったらどうなる？
もしも野球の試合中に、急な負傷によって選手が代走を必要とする状況が生じた場合、臨時代走という方法があります。
この場合、出場選手の一時的な代走者が送られて代わり、負傷した選手はその後試合に出場することができません。
ただし、臨時代走による代走が送られても、臨時代走者は引き続き試合に出場することができます。
これは、臨時代走が負傷した選手の代理として扱われるためです。ちなみに、代走者のプレーの記録は、負傷した選手の記録として扱われます。
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